キー入力の表記
今回からやっとEmacs自体の操作の話になります。 基本的にEmacsは全ての操作がキーボードで行えます。 キーボードでどのようにキー入力するかを、以下のような表記を用いて表すのがEmacsの流儀となっています。
C-g
これはコントロールキー(controlキー・ctrlキー)を押しながら文字gキーを押すことを表します。 ちなみにこのキー入力操作は、任意の操作の途中で操作を中断する(abort)場合に使います。
C-x C-c
これはコントロールキーを押しながら文字xキーを押し、コントロールキーを押しながら文字cキーを押す、という動作を表しています。 この場合コントロールキーは押し直さなくても大丈夫です。 ちなみにこのキー入力操作をするとEmacsが終了します。
Note | 文字端末しか無い頃はGUI版のメニューのような見てわかる表示はありませんでしたので、このキー入力を知らないとEmacsを立ち上げたが最後、終了させられないなんてことが起こりました^^。 |
さらにキー入力の表記
コントロールキー以外にも以下のようなキーがあります。
M-!
これはメタキー(altキー・optionキー)を押しながら文字!キーを押すことを表します。 ちなみにこのキー入力操作をするとEmacsから外部コマンドを実行するプロンプトが表示されます。 なお「メタキーを押しながら」という操作は「エスケープキーを押してから」という操作で置き換えることも可能です。 つまり上記と
ESC !
は同等の操作となります。
まれにコントロールキーとメタキーを両方押しながらという操作をすることもあります。
C-M-s
ちなみにこのキー入力操作をすると、文字列を正規表現という表現形式で検索するためのプロンプトが表示されます。
カーソルの移動
今度は現在の文字入力位置を示すカーソルを(矢印キーを使わずに)移動させてみましょう。
C-f (forward-char・1文字進む)
C-b (backward-char・1文字戻る)
C-n (next-line・1行進む)
C-p (previous-line・1行戻る)
見てわかるように各文字キーにその機能の頭文字を当てて覚えやすいようになっています。 これはEmacsのキー割り当ての特徴です。
Note | Macをお使いの方はこのカーソル操作がOS Xの標準の操作になっていることに気がつくかもしれません。 OS Xのキー操作をEmacsが採用した、わけではなく、Emacsのキー操作が回り回ってOS Xにも取り入れられたのです。 |
主なキー入力操作
上記を含めたEmacsにおける主なキー入力操作を一覧するには GNU Emacs Reference Card が便利でしょう。 いわゆるチートシートというもので、簡単な英語でそれぞれの機能が示されています。 またインターネットを検索すると日本語に訳された版も(対象のEmacsのバージョンは若干古いものの)見つけることができると思います。
まとめ
あれれ今回もEmacsで設定を行う方法自体に入ることができませんでしたね。 キー操作がわかったところで次回こそは設定に、ではでは〜。