Jack OS Xを試す – LadioCast開発記その42

in LadioCast

Mac内部の再生音を入力に持ってくるためのループバック方法としてSoundflower使用やLine out – inの外部結線を紹介しましたが、第3弾としてJack OS Xを使う方法を試みましょう。

Jack (the Jack Audio Connection Kit)はアプリケーション間でオーディオデータをやりとりするためのソフトウェアでLinuxおよびMac OS Xで動作するようです。 構成としてはサーバ・クライアント型ということで汎用的な反面Soundflowerよりも扱いが難しいですが、ここでは単純にLadioCastへのループバックラインを形成することだけを目標にしましょう。 以下環境はMac OS X 10.5.2 Intel上でJack OS X 0.77を用いています。

インストールしてJackPilotを起動しPreferences画面で以下のように設定します。
98-preferences.png
この設定を補足説明します。

  • Interfaceには入力と出力の両方を備えたデバイスを指定します。デバイスはAudio MIDI 設定でも作ることができますが、今回このインターフェースは使いませんので簡単にSoundflower (2ch)を指定しておきます。
  • Buffer SizeはJackデバイスとのからみでLadioCastのサンプルフレーム長(デフォルト256)以下を指定しておきます。これはLadioCastが起動時にデバイスの設定エラーを検出し終了するのを回避するためです。

JackPilotのStartボタンを押してJack Serverを起動します。

Macのシステム環境設定でサウンドの出力をJackRouterに設定し、再生音を取り込めるようにします。
98-sound.png
以下テストのためにiTunesを起動し、ついでにSkypeも起動して出力デバイスをJackRouterにしておきます。

LadioCastを起動し、入力デバイスにJackRouterを設定します。この状態ではまだ入力信号はありません。

JackPilotのRoutingボタンを押して以下のようにConnectionsを作成します。Send Ports上でシングルクリック、Receive Ports上でダブルクリックすると両者を接続するConnectionsが作成/削除されるようです。
98-connectionsmanager.png

以上の設定がうまくいっていればLadioCastへ再生音を取り込めるはずです。
98-ladiocast.png

しかし大変ですね〜^^;。Jackの構成の真価はJack対応アプリケーションやJackプラグイン対応ソフトウェアからJackサーバへ直接接続する場合に発揮されそうです。対応DAWソフトウェアなどお持ちの方はプラグインの方も試してみて下さい。

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