MacBook(やiPhoneやiPadやiPod Touch)に外部マイクをつなげよう(後編) – LadioCast開発記その74

in LadioCast

MacBookに外部マイクをつなげよう(中編)で片方が4極ミニプラグ、片方がRCAピンプラグx3のコードを見つけました。

変換アダプターを作り始める前にこのコードを使ってマイクにかかっている電圧を測定してみましょう。 知られているようにPCなどのエレクトレットコンデンサーマイク用のジャックにはマイクに給電するために電圧がかかっています。 MacBook Airがマイクにどれだけ電圧をかけているのか測定してみます。 ついでにiPhoneやiPadや、さらに配信用として人気があるマイクSony ECM-PCV80Uに付属しているUSBオーディオインターフェース(UAB-80)のマイクジャックも測定してみます。 結果をまとめるとそれぞれ以下のような電圧でした。

機器電圧
MacBook Air (Mid 2012)2.0 V
iPhone 52.7 V
iPad 22.7 V
UAB-804.5 V
iOSデバイスよりもMacBook Airの方が電圧が低いですね。 またSony ECM-PCV80Uはマイクに4.5 Vの電圧をかけていることがわかります。 電圧はだいぶ足りないものの、このSonyマイクをMacBook AirやiOSデバイスにつないでもなんとか音を拾えるのではないでしょうか。

さて変換アダプターを作りましょう。 コードのRCAのピンプラグを変換してステレオヘッドフォンジャックとマイクジャックにする必要があります。 Amazonで調べてみると変換に使えそうなコードがオーディオ分配ケーブル(3.5mmステレオ(メス)⇔RCA(メス)×2)として1個176円で売られていました。 ステレオヘッドフォンジャックへの変換はこれでできそうです。 マイクジャックへの変換はモノラルでよいのですが、ステレオ用のコードで片チャンネルだけ使ってもできるはずですのでつぶしが効くことも考えて同じものを使いましょう。 計2個使います。

前記事で見た信号の配置に注意してそれらをつなげてみましょう。 完成したのがこの変換アダプターです。
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試しにさっそく前出のSonyのマイクをMacBookにつなげてみると、外部マイクがつながったことをちゃんと認識してくれました。 やったね!
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調子にのってiPhoneやiPadにもつないでみました。 音量は小さいながらも外部マイクから音をちゃんと拾ってくれるようです。 ラッキー!

つなげる際の注意点としては、マイクを変換アダプターにあらかじめつなげておき、かつマイクの手元スイッチもあらかじめオンにしておくことが挙げられます。 MacBookはジャックにプラグが差し込まれた時点で、その先にマイクがつながっているかを判断するようで、一旦つながっていないと判断されるとその後いくらその先につないでも認識はされませんでした。 おそらくiOSデバイスでも同じではないかと思います。

P.S.
さらに調子にのってRCA切り替え器を使って1つのマイクを複数デバイスに瞬時に切り替えてつなげられるようにしてみました!
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しかしこれには大きな落とし穴が。 切り替えをするたびになぜかつながっているMacBook上でオーディオプレイヤーが立ち上がってしまうのです。 MacBookのマイク端子はマイクの信号の他に、オーディオプレイヤーのリモートコントロールの役目もあるのでした。 切り替えをする度に再生ボタンが押されたものと勘違いしているわけですね^ ^;;。 過ぎたるは及ばざるがごとしです。

P.S. [2014.08.30]

この記事を書いてから1年半ほど経ちましたが、この変換をするアダプターケーブルはやはり需要があったらしく、今ではAmazonなどでおしゃれなデザインのものも含め いろいろな製品 が手に入るようになりました。 いい時代になりましたね。

P.S.2 [2015.12.13]

さらに1年半ほど経ち、世の中はもう4極ミニプラグ自体を直接備えてMacとかiPhoneとかiPadとかにそのまま挿せる ヘッドセット製品たち も普通に売られるようになってきたようです。 これらなら変換なぞ考えなくてもよいですね。 さらにいい時代になりました。

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