日本最難関オンライン手続き「電子確定申告」実践編

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以下実践編として、e-Taxで確定申告をやってみようという人向けに踏まえておくべきポイントを書きます。

(1) 手続きのタイムリミットに気をつける

まずなにはともあれ電子申告事前届け出を所轄税務署に提出しておく必要があります。昨年でいうとこの届け出の受付最終日は2月7日でした。つまりこの日までに、今回からe-Taxで申告する旨意思表示をしておかなければ逆立ちしても使うことができないわけです。さらに届け出に対して税務署からOKの通知書が来たのが昨年の例で2月末頃、つまりその時点で確定申告開始の2月15日から期間を半分ぐらい過ぎてしまっていました。やきもきしないためにも早めに決断しておくことが必要です。なおこれを出したからといって、e-Taxでなければ申告できないということはありません。

(2) 公的個人電子証明書を取得する

e-Taxを決定的に難しくしているのが、電子署名の実行です。電子署名の技術自体はインターネットをはじめとして既にいろんなところで利用されているポピュラーな技術ですが、普段意識することはあまり無いと思います。しかしe-Taxではこれとまともに取り組む必要があります。

個人の場合はe-Taxの電子署名を行うために、公的個人電子証明書(実体はデジタルデータ)を使います。準備として自治体(例えば東京都23区なら各区役所)に住民基本台帳ICカードを作成してもらい、これを入れ物として、公的個人電子証明書を発行して書き込んでもらいます。これらも自治体に応じて必要な手続きや所要の期間がありますので十分気をつけて下さい(手続きする人がほとんどいないので、1台しか無い処理用パソコンが壊れているなんてこともあります)。あとこの電子証明書に使える人名漢字はかなり限られているようですので、私のように担当者とバトルしないよう該当しそうな人はあらかじめ変えられることを覚悟して下さい(確定申告書と証明書で氏名の字が違ってもかまわないとはひどい話です)。

(3) ICカードリーダーを買っておく

データは住民基本台帳ICカードに書き込まれるわけですから、自宅のパソコンで読み込むための周辺機器、ICカードリーダーが必要になります。昨年調べたところではこの分野はなぜか妙に立ち遅れていて、今どき1機種を除いてシリアル接続のものばかりでした。唯一USB接続だったのはASEDrive IIIeで、シリアル接続周辺機器など増やすつもりの毛頭無い私は少々時間がかかることを覚悟でメーカーから取り寄せで購入しました(写真はこの製品に実際に住基カードを挿入している状態です)。ICカードリーダー自体ポピュラーな周辺機器ではないので、いずれにしても店頭で目当てのものを買うのは苦労すると思います。

(4) ソフトウェアについて

昨年国税庁謹製e-Taxソフトで、ICカードリーダーが見えないという症状にはまりました。見えないと話にならないので国税庁のe-Taxソフト担当部署に電話しようと思っても番号はドキュメントにもホームページにも一切出ていません。さすがです。仕方なくメーカーの人に相談したり試行錯誤したりして、ソフトウェアを以下の順番にインストールすれば見えることがわかりました。

ICカードドライバ→利用者クライアントソフト→e-Taxクライアントソフト

間違えた人はOSの再インストールから始めないといけないというオマケ付きです。

以上ですが、使用ソフトウェアについての説明など(これはこれでまた曲者なんですが)しませんでしたので、各付属のドキュメントやe-Taxのホームページを参照して下さい。

どうでしょう。全てを乗り越えて電子確定申告が出来た人は、やろうと思った人の数パーセントのオーダーではないかと私は思います。

今年の私の申告はどうだったかって?昨年修行したのでさすがに楽チンでした^^。

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